推定樹齢350年ともいわれるイトザクラ
山口県萩市にある「南明寺」ここには江戸時代から親しまれているという古桜があります。花の開花はかなり早いほうで例年3月下旬には満開となります。
その早咲きの様を「南明寺のいと桜、散っちゃあ、行っちゃあ、見ちゃああっても、咲いちゃあ、行っちゃあ、見ちゃあない」と唄われているといいます。
広島弁に訳すと「南明寺のいと桜は、散っとるのに行ってみるもんはおっても、咲いとるときに行ってみるもんはおりゃーせん」といったところ。
そんな見頃がとても難しいイトザクラですが、今回は運よく満開の時期に訪問できました。
境内にはいくつか桜の木があるのがお分かりいただけると思いますが、柵で囲まれているのが樹齢350年のイトザクラ、この右側にはお地蔵さんがおられ・・・
見上げると桜におおわれて美しい限り!
かなり枝垂れていましたので、シダレザクラだなと思っていましたが、実は「イトザクラ」の別名を「シダレザクラ」というのだそうです。
ソメイヨシノとは違い、細く繊細な花をつけます。
道端に咲くスイセンとともに・・
花弁は白味が強く、花枝部分は濃いピンク色。遠くから見るとこの濃淡差が桜をいっそう繊細に見せるのかもしれません。
遠くに見えるのはキレイな形をした「指月山」。指宿山の麓には萩城跡がある場所で、指月公園という桜の名所があります。
境内の一角にびんずるさまの御像がありました。お釈迦様の弟子にあたられる御方ですね。ありがたや。
桜の周りには小さなベンチがいくつかありましたので、すこし寛がせていただきました。
イトザクラは根回りの土壌保全や柵がもうけられたり、保存維持も容易ではないようです。満開にお目にかかれるのもチャンスは多くない桜かもしれませんが、またいつか見物できることを期待して・・・
(保全維持は町内のボランティア活動と募金で賄われているということです。)
南明寺 | 山口県萩市椿626 |
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イトザクラの見ごろ | 3月中旬から下旬ころ |
駐車場 | 普通車約7~8台 |